肉体改造な英語ブログ

英語の運用能力を出来る限り上げるためには肉体改造するしか無いんじゃない?

TOEICスコアと実際の英語運用能力

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前回のブログでTOEICで取得したスコアを書いたので、ちょっと脱線するけどTOEICについて思うことを書いてみたい。
 
ちなみにブログ主は2008年以降はTOEICを受験していないのだけど、最後の受験時のスコアは885点。その経験を踏まえて書いていることを予めご了承願いたい。

TOEICが英語の運用能力を測る目安になるかどうか?

今、日本でのTOEICの知名度は高い。まだ、私が日本に住んでいた2000年代前半では、まだそれほどでも無かった気がするが履歴書に書ける資格として知られてはいた。当時、私も聞きかじった情報でスコアが600くらいあれば職探しに有利と知り、履歴書の資格欄に「近日中にTOEIC 600点取得予定」とか書いていた(笑)

取得予定を書くなんて今思うと本当に意味不明なのだが、面接官も「へぇー、じゃあ英語得意なんですねぇー」なんて言ってくれていたの(笑)
 

知ってる人たちにとっては常識だとは思うけど、一応念のため「TOEICとは」を書いておきたい。

TOEICとは
  1. ReadingとListningの2セクションから構成されるマークシート形式のテスト
  2. 合否ではなく10~990まで5点刻みのスコアによる採点
  3. 受験者の殆どが日本人と韓国人であり、その2カ国以外での知名度は皆無

まず、TOEICのスコアが英語の運用能力を測る目安になるかどうか?についての私の意見は「目安にはなるが、過剰な期待は禁物」といったところ。

運用能力とは「聞けて、話せる プラス 読めて、書ける」という、つまり状況に応じて必要なレスポンスが出来る能力だと考えている。TOEICは聞いた上で最も適切な答えを選び、また読んだ上で最も適切な答えを選ぶテストだから、スコアが高いということは「何が求められているか」ということが有る程度英語で理解出来ている、と言える。

当然、マークシートだから勘とか運とかテクニックとの要素もあるにはあるけど、高スコアを取る人にとってはあんまり関係無い。だって、設問の内容は英語が分かる人間からすれば間違えようの無いくらい簡単だから。

多分、体調とか睡眠不足とかの方がスコアに影響するよね。だって、テスト時間長いだもん。。。


さて、このテストはコミュニケーション力を測ると言いながら、実際は「英語力を推測する」こと以上が出来ない。なぜなら、このテストにはSpeakingとWritingが無いから。

例えば日本語だって上手く話せない人、議論が苦手な人、聞かれてることと全然違うことを答えちゃう人なんて沢山いるでしょ?メールとかでも支離滅裂とまではいかなくても意味の分かりにくい文章書く人なんて珍しくもなんとも無い。

おそらく彼らは日本語を言語としては完全に理解してるんでしょう。でも、状況、背景に応じた理解、読解力や伝えるための話力、文章力が低いのだと思う。

で、こういった人たちのコミュニケーション力って高いって言えますか?

私は言えないと思う。だから、SpeakingとWritingを抜かして、コミュニケーション力を測れると言い切るのは乱暴だって(笑)


でも、英語の基本能力が無かったらまともなスコアは取れないのも本当。700点くらいから上は基本は出来てるって考えてもいいのかなぁ、とも思う。それ以下のスコアの場合、英語を使った業務を任せるのは危険だと思う。本人が英語分かってると勘違いしてるケースは皆が不幸になる。

例えば、誰も英語が得意じゃない職場に英語が得意というふれ込みで600点くらいの人が入社。海外取引先とのやり取りを任される、勘違いからトラブルになりかけているが誰も英語が分からないのでトラブルの発芽に気がつかない。。。そして、気がつくころには取り返しのつかないことに。。。

あぁ、怖い(笑)


お節介ですが、TOEICに詳しくない人事担当者の方へ
あのテストに出てくる英文って仕事では普通に使う表現ばかりですし、Listeningのスピードも凄く遅いので、最低でも700点くらい取れていないってことは「全く仕事では使えないレベル」って事ですからね。700点ってことは全体の7割しか理解出来ていないって事なんで、それ以外の3割は自己努力でなんとか出来る人をちゃんと雇ってくださいね。


という事で、TOEICの限界を理解しつつ英語運用能力の目安として使うことをお勧めしたいし、スコア偏重主義に陥らないようにして欲しいなぁ、と思うのであります。
 
TOEICスコアは英語の基本能力の結果としてついてくるものであって、スコアが英語運用能力を担保するものではないということを強調しておきたい。
 

あと、多分ですが900点くらい取った時に、ようやくスタート地点に立ったという事に気付く人が多いよ、と聞く人によっては身も蓋も無い事を敢えて言っておきたい(笑)